カラオケで好きな歌を歌うと毎回目にするカラオケ映像、いろんなものがありますけどたまに怖いものとかどういうこと?と思うようなものもありますよね。いまだに使われ続けている映像があるなどその背景について業界の話が知りたいと思い調べました。カラオケの魅力は、好きな歌を大声で歌ってストレスを発散できることですが、時には画面に流れる映像が、予想外のトラウマになることがあります。なぜあの奇妙な映像は作られるのか、そして、そんな映像に遭遇した時、どうすれば良いのか。この記事では、カラオケ映像がなぜ「トラウマ級」に感じるのかを深掘りし、その背景にある制作側の意図、そしてトラウマを乗り越えてカラオケをより楽しむための対策まで、徹底的に解説します。
目次
カラオケ映像、なぜ「トラウマ級」だと感じるのか?
多くの人が共感するカラオケ映像の「トラウマ」には、いくつかの共通点があります。特に幼少期に見た映像が記憶に残り、不気味さや意味不明さから心の傷となってしまうケースも少なくありません。

あなたも共感?よくある「カラオケ映像トラウマ」事例集
「特撮(ハリケンジャーorアバレンジャー)を歌うと出てきた映像」として、武道家のような男がふらふらと歩き、CDのようなものを手に取ると緑色のスライムのようなものが手に現れ、人が変わったように攻撃してくるという内容が挙げられています。これは、過去にカラオケDAMで流れていたオリジナルヒーロー映像である可能性が高いです。また、「主人公が歩いていると死にそうな顔の男からディスクを渡され、その男が緑色のスライム状の物におおわれて体が消滅し服だけになってしまう」というシーンは、ホラーチックで幼少期のトラウマに繋がりやすいでしょう。実際に、この映像がトラウマになっているという声も存在します。私自身も、こうした「どういうこと?」と感じるような映像がなぜ使われているのか、その背景に非常に興味を持ち、業界の事情について深く調べた経験があります。
「意味不明」「ダサい」「古い」…共感を呼ぶ映像の共通点
カラオケ映像がなぜか「意味不明」に感じられたり、「ダサい」あるいは「古い」と感じられたりすることはよくあります。これは、映像が楽曲の雰囲気に「なんとなく合っている」ように作られていながらも、歌い手の記憶に強く残らないように意図的に制作されているからです。具体的には、歌詞のテロップを追いにくくしたり、曲が頭に入ってこなかったりしないよう、背景映像が主張しすぎないように意識されています。映像に映るものが絶えず動いていることはなく、被写体の動きがテロップと逆方向だったり、テロップの流れるスピードと合わなかったりすると歌いにくくなってしまうため、この点も注意が払われています。
歯を抜く、頭蓋骨…なぜ不気味な映像が使われるのか?
「歯を抜く」「頭蓋骨」といった、一部で不気味に感じられる映像が使われる明確な理由は、提供された情報からは確認できません。しかし、カラオケ映像は楽曲の世界観を補完するために作られており、時には抽象的であったり、象徴的であったりする表現が用いられる可能性があります。それが結果的に、見る人によっては不気味に感じられる映像として映ることがあるのかもしれません。
制作側の意図とは?カラオケ映像の裏側
カラオケ映像が独特な雰囲気を持つ背景には、制作側の明確な意図と工夫があります。

楽曲の世界観を壊す?映像が作られるプロセス
カラオケ映像は、映像1本あたり約2〜3か月で企画から撮影、配信までが行われます。ほとんど東京で撮影されますが、地方を舞台とした演歌などの「ご当地曲」のためには、全国各地へロケに行くこともあります。地域のお祭りなどの撮影許可を得ることは非常に大変な作業です。また、歌詞の意味、例えば冬なのか夏なのか、雨なのか晴れなのかといった要素や、曲のテンポなども考慮し、どの曲にはどの映像が合うかを絞り込めるようなツールが存在します。最終的には人間が設定に手を入れており、歌詞が比喩的なアーティストの曲など、「これはいったい、どういうシチュエーションなんだろう」と人間が解釈していくしかない曲もあります。
低コスト?古い映像が使われ続ける理由
カラオケの映像が古く見えるのは、「既視感」が理由であると株式会社エクシングの制作部部長・金子暢大さんは語っています。かつてJOYSOUNDでは、機種が新しくなるたびに映像データが入ったハードディスクごと入れ替わる仕組みでした。そのため、発売から年数が経過した機種が置かれたカラオケ店に行けば、発売当時に制作された映像が今でも流れ、「見たことがある」という感覚になります。現在の機種は、設置後も随時新しい映像を追加できるように進化していますが、次の機種が出るまで数年使われ続ける映像もあります。俳優の服装や髪型、メイクなどの変化で「これはあの頃だ」とわかってしまうこともあります。また、機材も年々アップデートしており、映像の陰影や奥行き、質感が撮影時期によって変わってくることで古さが出てしまうと、制作側も最近になって気がついたとのことです。このように、いまだに同じ映像が使われ続けている背景には、技術的な進化の過程と、過去の機種に搭載された映像がそのまま残っているという業界の事情があるのです。
俳優は誰?気になるカラオケ映像の出演者たち
カラオケ映像に出演する俳優は、一般的なドラマで主役を張るような知名度の高い俳優は起用されません。これは、もともとの印象が強すぎるため、カラオケの映像には適さないからです。しかし、実際に出演をお願いしている俳優は、ちゃんとした事務所に所属しており、映像にはストーリーも用意されているため、「ここで初めて会う」「手をつなぐ」といった台本に沿って演技をしています。同じ俳優にばかり続投しても利用者に飽きられてしまうため、ある程度は映像ごとに出演者を分けていますが、中にはカラオケの映像が専門だという俳優もいる可能性が示唆されています。
面白い、シュール…意図せず生まれた名作(迷作)映像
意図せず「面白い」あるいは「シュール」な映像が生まれる背景には、カラオケ映像の制作方針が関係している可能性があります。カラオケは歌うことがメインのため、歌い手の意識が集中しないよう背景映像は、目立つ建物や観光スポットなどを入れず、映像もあまり動かないのが鉄則とされています。また、女性が登場するシーンでは、流行に左右されない化粧を施すなど、汎用的に使える映像を撮りためて使っています。印象に残らない背景映像こそが、カラオケ向きの映像というわけですが、この「主張しすぎない美学」が、見る人によっては逆説的に強い印象を与え、結果として「面白い」や「シュール」といった評価に繋がるのかもしれません。

もう怖くない!カラオケ映像トラウマの具体的な対策
カラオケ映像のトラウマを克服し、快適にカラオケを楽しむための具体的な対策を見ていきましょう。
映像を「見ない」選択肢:曲の世界に没頭する方法
カラオケ映像が気になる場合、最もシンプルな対策は「見ない」ことです。歌唱に集中し、曲の世界観に没頭することで、視覚的な情報に影響されることなくカラオケを楽しむことができます。歌詞テロップにのみ集中したり、目を閉じて歌に集中したりするのも一つの方法です。
映像表示設定を変更できる?カラオケ機種ごとの対応
カラオケ機種によっては、映像表示に関する設定変更ができる場合があります。具体的な設定内容は機種によって異なるため、利用するカラオケ店の店員に尋ねたり、カラオケ機種の操作ガイドを確認したりすることで、映像の表示方法を調整できる可能性があります。全ての機種で映像を完全に非表示にできるわけではありませんが、試してみる価値はあります。
友人と話題にする!トラウマ映像を笑いに変えるコミュニケーション術
もしトラウマになりそうな映像に遭遇したら、一人で抱え込まず、一緒にいる友人と話題にしてみましょう。共有することで、不気味だった映像も笑いに変えられるかもしれません。実際に、過去のDAMオリジナルヒーロー映像に共感している人がいるように、意外と同じような経験をしている人もいるものです。共有することで、その映像に対する見方が変わり、トラウマを乗り越えるきっかけになることもあります。
事前準備で回避!気になる映像を調べ、覚悟を決める
特定の楽曲にトラウマになるような映像が使われている場合、事前にその映像について調べてみるのも良いでしょう。どのような映像が流れるのかを知っていれば、心の準備ができます。そして、たとえ不気味な映像だとしても、「これはこういうものだ」と割り切って覚悟を決めることで、受ける心理的な影響を軽減できる可能性があります。

カラオケをもっと楽しむための映像以外のポイント
カラオケの主役はあくまで歌です。映像にとらわれず、カラオケをもっと楽しむための他のポイントも見ていきましょう。
歌唱に集中!選曲と練習で自信をつける
カラオケの醍醐味は、やはり歌うことそのものです。自分の歌唱に集中し、自信を持って歌えるように、選曲を工夫したり、事前に練習したりすることで、より充実したカラオケ体験が得られます。歌が上達すればするほど、映像は二の次になり、歌うことそのものに喜びを感じられるようになるでしょう。
盛り上げ役になる!場を和ませる声かけと雰囲気作り
カラオケは、場の雰囲気も大切です。自分が歌うだけでなく、他の人が歌っている時に手拍子をしたり、合いの手を入れたり、盛り上げ役になったりすることで、場全体の雰囲気を和ませることができます。そうすることで、映像に意識が向きにくくなり、歌うことと場の一体感をより楽しめるようになります。

最新機種の機能を知る!映像以外の楽しみ方
現在のカラオケ機種は、映像以外にも様々な機能が搭載されています。例えば、精密採点機能や、エフェクト機能、録音機能など、歌唱をサポートしたり、より面白くしたりする機能が充実しています。新しい機種の機能を積極的に試してみることで、映像以外のカラオケの楽しみ方を発見できるかもしれません。また、JOYSOUNDでは、歌詞テロップにオリジナルの「ユニバーサル・デザイン・フォント」を採用し、視認性を高めるために色合いにもこだわっているなど、歌いやすさへの工夫が施されています。
カラオケの新しい楽しみ方:映像なしカラオケのすすめ
通信カラオケの誕生から約30年が経過し、JOYSOUNDが提供する楽曲は30万曲超まで成長しています。歌うだけでなくライブの配信など、取り扱う映像も進化を続けています。中には、映像を流さずに歌に集中できるような設定が可能な機種や、あるいは映像がない前提のカラオケボックスなど、映像を気にせず歌に没頭できる環境もあります。もし映像がどうしても気になるのであれば、そういった場所や方法を選ぶのも新しい楽しみ方の一つです。
まとめ:カラオケ映像トラウマを乗り越えて、最高のカラオケ体験を!
カラオケ映像が時にトラウマになってしまうのは、その独自性と、制作側の「主張しすぎない美学」が背景にあります。しかし、その映像の制作意図や、トラウマを乗り越えるための対策を知ることで、カラオケはもっと楽しい場所になります。株式会社エクシングの制作部部長・金子暢大さんが語るように、カラオケの映像は「正解」を定義することが難しい「名脇役」です。もし大人数のカラオケで「みんな知らない曲ばかり歌うな…」と退屈になってしまったときなどは、いっそのこと画面に目を凝らしてみてはいかがでしょうか。きっとそこには、“主張しすぎない美学”が色づいています。カラオケ映像の「トラウマ」を乗り越え、あなたにとって最高のカラオケ体験を追求しましょう。
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