高時給のイメージがあるマクドナルドですが、役職によって時給や給与はかわるのでしょうか。マネージャー職の場合は責任も出てくる立場のように思えますが、一般的なスタッフとくらべてどれくらい時給が上がるのか、その他にもメリット等があるのかも含めてお伝えします。
本記事では、マクドナルドのマネージャーの給料事情から、仕事内容、ランク制度、そして就職活動への影響まで、これからステップアップを目指す方が知っておくべき情報を網羅的に解説していきます。

目次
マクドナルドのマネージャーの時給はいくらアップする?給料の仕組み
マクドナルドのマネージャーの給料事情は、アルバイトとして働く場合と、正社員として働く場合で仕組みが大きく異なります。ここでは、それぞれの給与体系と具体的な金額の目安について解説します。
一般クルーとマネージャーの時給差額(手当)の目安
アルバイトから昇格したマネージャー(スウィングマネージャー)の時給は、一般のクルーと比較して数十円程度のアップにとどまるケースが多く見られます。具体的には、ある経験者のブログ記事によると、一般クルーとの時給差は50円程度であったと語られています。また、インターネット上の相談サイトでは、マネージャーにタイトルアップした際に、新人募集時の時給にプラス40円ほど上乗せされた金額で勤務していたという事例も報告されています。
このように、責任の重さに比べて時給の上昇幅はそれほど大きくないと感じる人もおり、店舗によっては「マネージャー手当」という形で差がついているものの、基本時給そのものは地域の最低賃金上昇などの影響を受けて変動することもあります。
【東京・大阪】地域別に見るマクドナルドマネージャーの時給相場
マクドナルドの時給は、店舗が所在する地域の最低賃金や物価によってベースが異なります。求人情報によると、時給1226円からスタートするケースもあり、これは高校生も同額からスタートするという募集要項が見られます。
特に東京や大阪などの都市部では、基本となるスタート時給が高めに設定されている傾向があります。マネージャーの時給は、この地域ごとの基本時給に、前述したような数十円程度の手当やランク給が加算される仕組みとなっているため、勤務するエリアによって最終的な受取額には差が生じます。
マクドナルドのマネージャーに月給制(固定給)はあるのか?
マクドナルドのマネージャー職には、時給制だけでなく月給制も存在します。これは主に「店長」や「店舗マネージャー」といった正社員や契約社員の職種に適用される給与体系です。公開されている情報によると、固定給として月25万円という報告や、平均月給として約19万7000円というデータがあります。
また、年収ベースで見ると、アシスタントマネージャーで300万円から500万円程度、店長クラスでは520万円から680万円程度、さらに上位の統括マネージャークラスになると1000万円を超えるケースもあるとされています。このように、アルバイトのマネージャーは時給制ですが、キャリアを積んで社員区分になると月給制となり、賞与や各種手当も支給されるようになります。

マクドナルドのマネージャーとは?ランクと仕事内容の違い
マクドナルドの店舗運営には、アルバイトと社員を含めた明確な階級(ランク)が存在します。ここでは、マネージャーの立ち位置や具体的な仕事内容について詳しく解説します。
マクドナルドのマネージャーの役割と一般クルーとの決定的な違い
マクドナルドのマネージャーは、店舗運営における「人・物・金」を管理する責任者です。一般のクルーが接客や調理といった作業を主に行うのに対し、マネージャーはその日のシフトの中でクルーのポジションを決めたり、資材の在庫管理を行ったり、売上金の管理を行ったりします。
また、特定の時間帯の責任者としてリーダーシップを発揮し、どのような状況でも変わらない品質・サービス・清潔さ(QSC)をお客様に提供できるようチームを導くことが求められます。単に作業が速いだけでなく、店舗全体を俯瞰してコントロールする点が、一般クルーとの決定的な違いです。
マネージャーのランク(SW-T・SWなど)と制服の変化
マクドナルドには、アルバイトからステップアップしていく細かいランクが存在します。最初は「Cクルー」から始まり、業務の習熟度に応じて「Bクルー」「Aクルー」へと昇格します。その後、新人教育を担当する「トレーナー」、さらにリーダーシップを担う「スター」というランクを経て、店舗のシフト管理や業務管理を行う「スウィングマネージャー(SW)」へと到達します。
スウィングマネージャーになると、制服が社員と同じデザインのものに変わるのが一般的です。見た目は社員と変わりませんが、身分としてはアルバイトのまま店舗運営の責任あるポジションを任されることになります。このランク制度は「タイトルアップ」と呼ばれ、各段階で求められる役割が明確に定められています。
マクドナルドの社員(RDMなど)とアルバイトマネージャーの境界線
店舗には、アルバイトのスウィングマネージャーの上に、社員である「マネージャー」や「店長」が存在します。アルバイトのスウィングマネージャーは、あくまで時間帯責任者としてシフトに入っている時間の管理を行いますが、社員マネージャーは店舗運営の全般、つまり長期的な人材育成や経営数値の管理など、より幅広い責任を負います。
しかし、現場でのオペレーションや制服においては、アルバイトのスウィングマネージャーと社員マネージャーの区別がつきにくい場合もあります。一般的に、社員は転勤の可能性がある一方で、アルバイトマネージャーは勤務店舗が固定されている点も大きな違いの一つです。
マクドナルドのマネージャーはしんどい?「ならない方がいい」と言われる理由
インターネット上では「マクドナルドのマネージャーはしんどい」「やめておいたほうがいい」といった声も聞かれます。その背景には、給料と業務負担のバランスに対する悩みがあるようです。
時給アップ額と責任の重さは見合っているか?(コスパの視点)
多くの経験者が口にするのが、時給アップ額に対して責任が重すぎるという「コストパフォーマンス」の問題です。先述の通り、マネージャーになっても時給は一般クルーと比べて数十円しか変わらないことがあります。
しかし、業務内容はレジ打ちや調理だけでなく、シフト管理やクレーム対応など多岐にわたり、精神的な負担も増大します。Yahoo!知恵袋などの相談でも、時給がほとんど変わらないのに忙しさは倍増するため、マネージャーになっている意味が見出せないと悩む声が投稿されています。金銭的なメリットだけを考えると、割に合わないと感じる人が少なくないのが現実です。

マネージャー業務で「しんどい」と感じる具体的な瞬間
具体的に「しんどい」と感じる瞬間として挙げられるのが、クレーム対応とシフト管理です。お客様からの怒りを直接受け止め、冷静に対応しなければならない場面は大きなストレスとなります。
また、スタッフが足りない日のシフト調整も重労働です。誰かが急に休んだ際の穴埋めを考えたり、人手不足の中で店を回さなければならないプレッシャーは相当なものです。タクヤさんのブログ記事では、こうした苦労があっても、マネージャーたちは明るく振る舞い、嫌な顔を見せずに業務に取り組んでいる様子が綴られていますが、その裏には多大な努力があることがうかがえます。
それでもマネージャーをやる価値はある?経験者が語るやりがい
給料面での待遇以上に、仕事そのものにやりがいを感じているマネージャーも多くいます。店舗全体を動かす司令塔としての役割や、自分が育てた新人クルーが成長していく姿を見ることは、一般クルーでは味わえない大きな喜びです。
金銭への執着よりも、チームで目標に向かって取り組む楽しさや、責任ある仕事を全うする充実感を重視する人にとっては、時給以上の価値がある経験と言えます。実際に、大変な業務の中でも全力で取り組み、店舗運営を支えているマネージャーたちの存在が報告されています。
大学生がマクドナルドのマネージャーになるメリットと就活への影響
大学生がアルバイトとしてマクドナルドのマネージャー(スウィングマネージャー)を務めることには、金銭面以外の大きなメリットがあります。
大学生マネージャーのリアルな時給と稼げる月収例
大学生がマネージャーになった場合、時給は地域の一般クルー時給にプラス数十円の手当がついた金額となります。例えば、基本時給が1000円の地域でプラス40円の手当がつく場合、時給は1040円となります。
時給単価の大幅アップは望めないかもしれませんが、マネージャーになると店舗の運営に欠かせない存在となるため、シフトに入れる時間が長くなったり、安定して稼働できたりする可能性があります。結果として、月収ベースで見れば一般クルーよりも安定した収入を得られるケースも考えられます。
就職活動で「マクドナルドのマネージャー経験」は有利になるか?
就職活動において、マクドナルドでのマネージャー経験は強力なアピール材料になります。なぜなら、学生のうちから「人・物・金」の管理経験を積んでいる人材は希少だからです。
具体的には、年上のスタッフを含む多様な人材をまとめ上げるリーダーシップ、売上や在庫などの数値を管理する計数感覚、そしてクレーム対応などで培った問題解決能力は、どの企業でも通用する汎用的なスキルです。面接の場で、具体的なエピソードを交えてこれらの経験を話すことができれば、高い評価を得られる可能性が高まります。
学生のうちにマネジメントスキルを身につける意義
スウィングマネージャーの重要な役割の一つに、人材育成があります。新人のクルーに業務を教え、モチベーションを高め、戦力として育て上げるプロセスは、まさにマネジメントそのものです。
社会人になると、自分の仕事だけでなく部下や後輩の指導を求められる場面が必ず訪れます。学生のうちに「人を動かす難しさ」や「チームで成果を出す喜び」を実体験として学べることは、将来どのような職業に就くとしても大きな財産となります。

マクドナルドのマネージャーになるには?昇格条件とトレーニング
マクドナルドでマネージャーになるためには、所定のステップを踏み、必要なスキルを習得する必要があります。いきなりマネージャーになれるわけではありません。
マネージャーに昇格するために必要な期間とスキル
マネージャーになるまでの道のりは、まず「Cクルー」からスタートします。そこから業務を習得し、「Bクルー」「Aクルー」へと昇格していきます。Aクルーになると、より幅広い業務を任されるようになります。
その後、他のクルーへの指導を行う「トレーナー」、さらに上位の「スター」というランクを経て、ようやくマネージャー(スウィングマネージャー)への道が開かれます。この期間は個人の能力や勤務頻度によって異なりますが、全てのポジションの業務を一通りマスターし、店舗運営に関するマネジメント業務を理解することが求められます。
タイトルアップの条件と「MDP」などのトレーニング内容
昇格(タイトルアップ)には、各ランクで定められた評価基準をクリアする必要があります。マクドナルドには「カリキュラムロードマップ」と呼ばれる明確な育成の仕組みがあり、これに沿ってトレーニングが進められます。
マネージャー候補となると、店舗運営に必要な専門的な知識やスキルを学ぶためのトレーニングを受けます。これには、シフト管理の手法や資材管理、衛生管理などが含まれます。また、クルートレーナーとして新人の成長をサポートした実績も、昇格への重要なステップとなります。
マネージャーへの昇格を打診されたらどうするべきか?
店長からマネージャーへの昇格を打診された場合、嬉しさと同時に不安を感じる人もいるでしょう。判断のポイントは、時給アップの金額と、増える責任のバランスをどう捉えるかです。
もし「お金を稼ぐこと」が最優先であれば、責任の重さに対して時給アップが物足りないと感じるかもしれません。しかし、「就活に役立つスキルを身につけたい」「店舗運営に深く関わりたい」という意欲があるなら、挑戦する価値は十分にあります。自身の状況や目的に合わせて、慎重に判断することをおすすめします。
マクドナルドのマネージャーは時給以上の価値があるか
マクドナルドのマネージャーの時給は、一般クルーと比較して数十円程度のアップにとどまることが多く、責任の重さに対して金銭的なメリットは少ないと感じられるかもしれません。しかし、学生のうちから店舗経営に近い視点で「人・物・金」を管理する経験は、時給という数字だけでは測れない価値があります。将来のキャリア形成や自己成長を重視する人にとっては、非常に魅力的なポジションと言えるでしょう。
マクドナルドのマネージャーの時給はどれくらい上がるのか?まとめ
- マネージャーの時給アップ額は一般クルーと比べ数十円程度だ。
- 基本時給は店舗がある地域の最低賃金や物価により変動する。
- 正社員や契約社員には月給制や固定給が適用される体系である。
- 一般クルーとは異なり店舗の人・物・金を管理する役割である。
- スウィングマネージャーへの昇格で社員と同じ制服になる。
- 責任の重さに比して時給上昇幅が少ないという不満もある。
- クレーム対応やシフト調整など精神的負担の大きい業務だ。
- 長時間シフトに入れるため月収ベースでは安定した収入だ。
- 学生時代のマネジメント経験は就職活動での強力な武器だ。
- 金銭面以上にスキル習得や自己成長の価値が高い経験である。
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